2009年07月29日
本来はペット屋では無い

物造りが停滞した背景には、Gonbeの中で方向性がブレてしまった点もあると思います。
もともと魚を作り始めた時、それは景観用オブジェクトとして作り始めたのです。
ペットとしてではありません。
SLの水中が余りにも殺風景だし、板切れに魚の絵を貼り付けて、単に回転しているだけなんて、実に味気ないと思いました。
だから、海中や水槽用の景観用オブジェクトとして作り始めたのです。
勿論、ただの置物では面白くないから、外見だけでは無く、動きもできる限りリアルな物にしたいと思いました。
でも、ペットでは無いから、人の後を着いて回ったり、抱っこされたり、餌を求めたりはしません。
あくまで自然界の生物と同様に、勝手気ままに本能のまま動いているだけです。
人がいようが居まいが関係無く。
ところが、赤ちゃんペンギンを作った後から、どうもペット思考が強くなってしまったようです。
まあ、色々と赤ちゃんペンギンでの要望もあったので、それらを検討しているうちに、ペット機能が充実してきてしまい、ペット系へと自然に走り出してしまった感じでした。
しかし、もともとは景観オブジェクトが主体だったのだから、リアルなペット機能に拘る必要性は無かったのです。
赤ちゃんペンギンは置いておいて、やはり原点に帰って考えるべきだったかも知れません。
景観用オブジェクトとペットでは、根本的に違います。
動物でもペットとして作られたものは、動きの愛らしさとか、飼い主に着いて回るとか、餌を食べたり、お風呂に入ったりします。
その分スクリプトも複雑化する事は、以前も書いた通りです。
景観用オブジェクトは、景観作りに必用な物として製作します。
例えばアフリカのサバンナの景観を作りたいと思えば、ゾウやキリン等を置きたいでしょう。
単に置物として置いてあるだけでも雰囲気が出ます。
多少動いてくれれば、もっと雰囲気が出て嬉しくなるでしょう。
そう言う欲求が高じてくると、ペットとの垣根が消えてしまうのです。
でも、もともとは景観を補助するためのオブジェクトですから、分類的には樹木や噴水、岩、滝と言ったものと同じなのです。
ペットとは本来は、根本的に違うと思っています。
もう一つ、意外かも知れませんが、ペットより景観オブジェクトの方が寿命が長いのです。
ペットは購入して、暫くの間は出して遊んだり、ネタとして楽しんだりもしますが、概ね1ヶ月程度で使わなくなる事も多いようです。
それに、いくら凝っていると言っても、SL内でのペットは、決まった行動しかしません。
本物のペットの様に、多様な表情は見せてはくれないのです。
だから、旬な時期も短いと言えるでしょう。
逆に景観オブジェクトは、意外と息が長いのです。
季節毎に入れ替えたりしますから、季節に密接に関係しているものは、季節毎に使わなくなりますが、でも再度その季節が訪れたら、また使われる事もあるでしょう。
岩とか樹木等なら、例えばタッチして季節を選択したら、テクスチャが一斉に替わって、季節にあった外観になるなんて物があれば、気に入ればずっと使ってくれるでしょう。
魚類は、海や大きな水槽があるなら、季節に関係無く設置されている事も多いです。
こう考えると、ペットは寿命が短いのです。
Gonbeの指向は「末永く愛用して欲しい」にありますから、やっぱりペット系では無く、景観系指向にすべきでしょうね。
今後の方向性としては、原点に戻りGonbeはペット路線では無く、景観用オブジェクト路線を進みたいと思います。
ただし、肩乗り程度の軽いペット類は作ろうと思っています。
でも、本格的なペット機能を持ったものは、多分もう作ろうとはしないでしょう。
「リアルな動きのある景観用オブジェクト」クリエーターがGonbeの本来の姿だと思います。